World Trip

Bogota, Colombia

Medellin & Bogota, Colombia
04.03.2013~13.03.2013

旅はとても刺激的で、新しい発見だらけ。
全く知らない世界のことを見たり知ったりすることは、
とても楽しい。

でも、旅を始めて5カ月が過ぎ、
どこか旅に慣れてきてしまった。
人間ってやつはどんなことにも慣れるものだね。

もしかしたらベネズエラからコロンビアへの陸路で
ほとほと疲れたということもあったかもしれない。
病み上がりの無気力感もあったかもしれない。
でも、確かに僕は、旅に対して「倦怠感」を感じ始めてしまっていた。

「俺はこんな遠くまで来て、何をやってるんだ。」
「すごい景色を見て感動して、でもそれがなんだ。」
と。

でも、だからと言って、まだここで旅を終える気にもならず。
この場所がゴールだとも思えず。

そして到着した、コロンビアはメデジン。
かつて麻薬が蔓延していたとは思えないくらい綺麗な街。
でもやっぱり、僕の心はどこか冷めている、と感じる。

そんなわけで、僕はメデジンで、ほとんど観光をしなかった。
無理してでも何か見に行かなきゃ、と思って行ったのは、
グアタペっていうメデジン近くの小さな村。
そこにあるラス・ペニョールっていうでかい岩。
案の定、大して心が動くこともなく。

そして、僕は心の旅に出ることにした。
いや、クスリをキメるとか、そういうんじゃなくてね。
本を読みたい、と思ったのだ。
日本にいるとき、僕はいつでもひたすら、何かを読んでいた。
大好きな漫画や小説を、ひたすら。
そのおかげで「マンガ大賞」の選考員にもなった。(自慢)
そんな風に、その世界にのめり込むことで、
僕は心の旅に出ていたのだと、気付かされた。
今、それに飢えているのだということに。
幸い、お知り合いになった日本語教師のカオリさんの家には
たくさんの日本の小説があった。
大切な蔵書をお借りして、結局メデジン滞在中に、7冊の小説を読んだ。
僕の心の足りない部分が、確かに満たされていくのを感じた。
具体的な旅。そして、心の旅。
これまで、僕には具体的な旅が足りず、悶々としていた。
今は具体的な旅にまみれて、心の旅が足りていなかった。
「バランスは大切だ」と思う。

特に僕は多趣味なほうだ。
アウト・プットは音楽だけだけど、イン・プットはそりゃもう多かったし、
広いからといって決して浅くもなかった。
読書、映画鑑賞、ロードバイク、オートバイ、オーディオ、エフェクター、アクアテラリウム、味噌づくり、などなど。
数々の趣味に、日々没頭していた。
それがいきなり「旅」だけになって、
もしかしたら、気付かないうちに僕の心は「足りない!」ってなってたのかも。
しかし、5か月の間それだけに夢中で、他が全く必要なかったってことは、
旅ってやつは本当にすごいのね、とも思うわけだけど。

とにかく、僕はリフレッシュした。
長く求めていたことのヒントが、その本の中にあったりもして。
カオリさん、ありがとう。

読書だけじゃなくて、ライブをできたのもとてもよかった。
僕を見るためにコロンビア人が100人以上も集まってくれた。
幸せなことです。ありがたい。
そのときの模様は、カオリさんがブログに書いてくれたのでご紹介。
http://ameblo.jp/nihongo-club-medellin/entry-11488198170.html
うまいコロンビア・コーヒーもたくさん飲んだ。
なんだかんだで結局、メデジン滞在、とても有意義だった。
8日間滞在したメデジンをあとにして、
僕は首都ボゴタへ。
「いろいろ見てまわりたい欲」、復活。
やっぱりあの時間は必要だったと再確認。
黄金美術館、ボテロ美術館、ボゴタで最も古い通りなどなど。
ウロウロして、とても楽しかった。
退屈な街だと聞いていたけど、僕は好きだったな。
結局、受け取る側のそのときの心持ち次第。

そして3月13日。
僕はボゴタから飛行機でポルトガルのリスボンまで飛んだ。
5ヶ月半滞在したアメリカ大陸を離れ、ついにユーラシア大陸へ。
初めてのヨーロッパ。
中南米ほど刺激的じゃないらしいけど、
上にも書いたとおり、受け取る側の心持ち次第。
楽しむ気まんまんで僕はいるのだった。