World Trip

ChefChaouen, Morocco

ChefChaouen, Morocco
23~27.03.2013

ユーラシア大陸に入り、たったの1週間とそこらでアフリカ大陸へ移動。
今回の旅でどうしても行きたかった国、モロッコへ向かう。
サハラ砂漠をこの目でどうしても見たかったのだ。
そしてもうひとつの目的が、青い街「シャウエン」。

僕の好きな色は、青。
僕のエレキ・ギターがすべて青色なのはご存知の方も多いはず。
音が気に入ったギターを見つけても色が青じゃなきゃ買わない、
あるいは色を塗り替えるくらい、青が好き。
厳密には青じゃなくて青緑が好き。
ともあれ、青にコダワリが深い僕にとって、
シャウエンは行かなければならない街なのであった。

スペインからジブラルタル海峡を船で渡り(船はなんとなく5時間半遅れた)
夜9時、モロッコのタンジェ新港に到着。
船で出会い、偶然目的地が同じだった日本人陶芸家夫婦と共に、
シャウエンに行きたい旅人を探す。
うまいことヨーロピアン7人をつかまえ、タクシー2台で直接シャウエンへ行くことに。
タクシーはシャウエンまでで1台600DH(ディルハム)。6500円ほど。
これを5人で割って、ひとり120DH。(1300円)
2時間後シャウエンに到着し、深夜・雨中の宿探しもどうにかうまくいき、
18時間ぶりの食事に意気込んで食べに行ったアフリカ料理クスクスが最高にうまかった。
感動的だった。
夜は街の青色も闇と街灯のオレンジに紛れて見えなかったので、宿に戻り休むことに。

翌朝、宿を移る。
Wi-Fiのスピードが遅かったのと、街の中心から少し離れていたため。
移った宿の名前はSOUIKA。
色んな意味でとても居心地のいい宿だった。
ここで、スペインのセビージャで出会った料理人の女の子も合流。

僕はひとりで旅をしている。
ひとりで感動して、ひとりで疲れて、ひとりで心細くて、ひとりで歩いて。
それに少しばかり飽きていた僕にとって、ウマが合う旅人と一時的にでも一緒に過ごす日々は、本当に楽しかった。

そんなわけで、青い街を歩く。
いやはや青い。
何度か、海の中か空の上にいるような錯覚を覚えた。
初めてのイスラム圏でもあるモロッコ。
決まった時間に街頭スピーカーから流れるお祈りの歌や、
酒が売っていないレストラン、頭が尖った民族衣装の男たち。
鮮やかな服に顔を隠した女たち。
今まで旅してきたどの場所にもなかった景色。
新鮮だった。

それにしてもモロッコの物価の安さ、メシのうまさ、民芸品のかわいさ、人の陽気さは、大好きなメキシコのそれに匹敵するもので、財布の紐が緩んだ。
もう荷物もいっぱいだっていうのに、上に書いた頭の尖った民族衣装「ジュラバ」まで買ってしまった。
鮮やかな緑色のやつ。
モロッコの民族衣装なのに、派手すぎてモロッコで浮いてしまう始末。
僕はいつからこんなに攻めた色の服ばかり好むようになったのだろうか。
日本でもいろんなタイミングで着ようと思っています。

そうそう、シャウエンでは山にも登った。
シャウエンの名の所以は、「ツノ」。
街を見下ろすふたつの山が動物のツノに見えたのがその由来らしいが、どう見てもおっぱいであった。

モロッコといえば、インド、エジプトと並び、「3大ウザい国」と言われる国だ。
しかし、僕にとっては「3大好きな国」に入れたいくらいの国としてスタートを切った。